判断基準
どの数値を使うかの決め方
一つの場所に公式の数値が複数あることはよくあります。その違いはほとんどの場合、測定誤差ではなく、測っている対象の違いです。島なのか県全体なのか、係争地を含むのか含まないのか、登録人口なのか常住人口なのか。このページでは、当サイトがどう選んでいるか、そして選び間違えると何が起きるかを説明します。
六つのルール
1. 数値、輪郭、人口は同じ土地を表していなければならない
三つのうち一つでも範囲が異なれば、算出される密度は意味を失います。最もわかりやすい例が北海道です。日本は 83,422.27 km² を公表していますが、これには帰属が争われている四つの島群が含まれています。一方、輪郭データは納沙布岬で終わっており、そこでは国勢調査も行われていません。当サイトではそれらを除いた 78,419.22 km² を使っています。日本の総務省統計局自身も、密度を計算する前に同じ控除を行っているからです。
その代償として、当サイトでは北海道が日本の 20.75% と表示されますが、範囲をそろえた公式の計算では 22.07% です。当サイトに北海道対日本の比較ページがないのはそのためです。
2. 島だけを切り出した一次資料がなければ、省・道として登録し、そのことを明記する
済州とバリはどちらもこの方法で扱っています。「済州島の面積」として出回っている数値は 1,833/1,845.9/1,846/1,847/1,849.1 とばらついています。このばらつきは真の値のまわりのノイズではなく、どれも採用できないという証拠です。
省の数値を島の見出しの下に載せることは決してありません。ページのタイトルが済州島ではなく済州特別自治道なのは、このルールによるものです。
3. 行政境界は陸地の輪郭でないことが多い
済州の道のリレーションは約 11,100 km²、バリは約 21,169 km²(陸地の 3.8 倍)を囲み、マカオの特別行政区の境界には 85 km² の海が含まれ、シンガポールの国のリレーションは条約上の海上境界で、約 1,646 km² を囲みます。どの行政リレーションも、採用する前に囲んでいる面積を公式の陸地面積と照らし合わせる必要があります。
四つとも島のポリゴンに切り替え、輪郭と統計の範囲の差をページ上で開示しています。
4. 面積は輪郭から算出しない
輪郭は描くためのもので、測るのは公式の数値です。東京 23 区の OSM の境界は東京湾の上まで延びており、計測すると約 724 km² と、公式の 627.51 より 15% 大きくなります。台湾の OSM ポリゴンは河口を湾の線で閉じており、約 0.9% 大きくなっています。
表示サイズは常に公式面積から決まり、ポリゴンからは決まりません。そのため輪郭が不正確でも損なわれるのは形の忠実さであり、縮尺ではありません。
5. 人口の概念は数値とセットで示す
シンガポールは総人口 611 万人、居住者人口 420 万人、市民人口 366 万人を公表しています。選び間違えると密度は 3 分の 1 以上変わります。韓国の登録ベースの国勢調査はソウルと全国を同じ精度で示しているため、ここでの全国の数値は四捨五入された 51,806,000 ではなく 51,805,547 です。
どの地点も、人口の定義は脚注ではなく、そのページの範囲のセクションに記載しています。
6. 出典に測定日が書かれていない場合、表示する日付は参照した日
海南島の 33,900 km² は省政府によるものですが、公式ページのどこにも測量日が記載されていません。当サイトでは日付を作り出すのではなく、参照日として表示しています。
澎湖と緑島も同じように扱っています。
採用しなかったこと
以下は調べたうえで実施しなかったものです。何をしたかよりも、なぜしなかったかのほうが、データセットについて多くを語ることが多いため、あえて載せています。
建成地の割合は比較ページに載せない
公式の建成地(開発済みの土地)の数値を公表しているのは 5 か所ですが、公表元ごとの線引きが大きく異なり、その差が測ろうとしているものを上回ってしまいます。シンガポールの 74.1% は IPCC の「開発地(settlements)」区分、台湾の 5.4% は建物の敷地だけを数えたものです。並べると 14 倍の差に見えますが、そのほぼすべてが定義によるものです。領域全体の平均の何倍かで表しても、同じゆがみがそのまま引き継がれます。そのためこの数値は地点ページにだけ表示し、比較ページには一切載せていません。
マカオの建成地:省略ではなく、存在しないことを確認済み
公式統計を調べた結果、マカオは比較可能な建成地の数値を公表していません。三つの代替手段を試しましたが、いずれも数値をでっち上げることに等しかったため、この欄は空欄にしています。
島の sameAs には Wikidata を使わない
Wikidata で Green Island を調べると空港、郷、灯台が返り、Miyako では宮古島市が返ってきます。これはまさに当サイトが避けようとしている範囲の誤りの典型です。そのため島には一つずつ確認した OpenStreetMap のリレーションを使い、Wikidata を使うのは国と行政区域だけです。
移動距離の指標は扱わない
「島の端から端まで車で走る距離」のような数値には、場所をまたいで一貫した公式の出典がありません。作るとすれば推計になり、推計はこのページのほかのすべてを台無しにしてしまいます。
蘭嶼は台湾ものさしから除外されていた(2026-09-21 に追加)
除外の理由として二つ挙げていましたが、どちらも撤回しました。一つ目の「その行に説明のない「※」印が付いている」は解明されました。この印は山地原住民郷を示すもので、三十行に付いており、数値とは関係ありません。二つ目の「緑島 15.1 → 馬祖 28.8 → 馬公 34.0 → 澎湖 128 の並びはすでに十分細かい」は、このページにちょうど 1 日載っただけで、2026-09-21 に老喬が撤回し、段階の追加を求めました。蘭嶼(48.4、48.3892 km²)は現在、全 11 段階のうち第 5 段階で、馬公 34.0 と澎湖 128 の間にあります。小琉球と同様に、この段階は蘭嶼自身の地点ページに対して印を付けているため、蘭嶼を蘭嶼で測ることはありません。
金門には数値があるが地点ページはない
金門県の面積と人口は、当サイトのほかの台湾データと同じ表によるもので(151.656 km²、2025 年末の住民 139,313 人)、県の合計は六つの郷の合計と正確に一致します。欠けているのは輪郭です。OpenStreetMap の県境は海上の管轄範囲をなぞっているため 998 km²、陸地の 6.6 倍を囲んでいます。Natural Earth の「Kinmen」は実際には本島(大金門)しか描いておらず、烈嶼(小金門)と烏坵が抜けているうえ、その島自体も約 15% 過大です。六つの郷の境界を合わせても 14% 過大になります。当サイトのルールでは、輪郭が基準を満たさなければページは作らず、手描きの代用品も作りません。そのため金門は、今のところ台湾ものさしの一つの目盛りにとどまっています。
既知の不一致(各ページに明記)
取り除けず、開示するしかない不一致もあります。海南島の密度は、省全体の人口を島の面積で割ったものです。沖縄本島の面積は本島の海岸線だけを数えていますが、県の人口調査は橋でつながった周辺の島々も含めており、両者は逆方向に作用して密度は約 2% 高くなります。シンガポールの描画された輪郭は公式面積の約 88% で、テコン島、セントーサ島、ジュロン島は数値には含まれていますが描かれていません。いずれもここで初めて開示するのではなく、各ページに記載しています。